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青色の空に神様がきた

Twitterの140字では書ききれないあれこれを。ブログに述べられている考察は、あくまで筆者のブログ執筆当時の考えであり、当然ながら日々勉強したり議論したりする中で考えが変わることもあります。また、このブログはいち大学院生の個人ブログであり、いかなる機関の公的見解を示すものでもありません。

日本は本当に「若者の自殺が多い国」なのか?

  きっかけは、このネット記事だった。

 

PRESIDENT Online: 絶望の国 日本は世界一「若者自殺者」を量産している

http://president.jp/articles/-/17058

 

 タイトルの通り、日本は「若者の自殺」が多いというもの。

 

 マスメディアでも連日言われていることだし、自らの体感と合わせてみても、確かに日本は若者にとって「生きづらい」社会であるように感じるかもしれない。

 しかし、私は以前に自殺の研究をしたことがあって、必ずしも若者ばっかりが自殺しているわけではないことを知っていたので、まずは次のような検証をしてみた。

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 日本の、人口10万人あたりの自殺者数を、年齢層別にグラフにしたものである。確かに若い世代にも一定数の自殺者はいるが、それよりも管理職世代(50-59歳)の自殺者数が突出して多いことがわかる。平成22年(2010年)のデータなので、比較的新しい。

 

 これだけでは先に上げた記事の検証にならない。

 

 そこで、年齢層別の人口10万人あたりの自殺者数を、OECD主要諸国で比較してみた。以下にそのすべての結果を示す。

 グラフはすべて、「OECD iLibrary( http://www.oecd-ilibrary.org/ )」から作成した。

OECD iLibrary」にあるものの中では、2009年に公開されたデータ(2005年までの統計結果を集計したもの)が最新だったので、2005年のデータを用いて検証する。

 10年以上前になってしまうので、状況は変化しているだろう。「ざっくりとした」国際比較だと思って見てもらえば幸いです。

 

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 15-24歳では、OECD主要諸国で比較したときに、日本がトップで21.19人。2位のフィンランドも20.82人と僅差。

 

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 25-34歳ではフィンランドに逆転されている。

 

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 35-44歳では、日本がふたたび1位に。

 

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 ここで、1位が日本、2位に韓国が迫ってくる。

 

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 ブログの冒頭で示した「管理職世代」では、韓国が1位、日本が2位という結果に。日本は、管理職世代のストレスが強い社会、ただしそれ以上にストレスが強いのが韓国、ということが言えそうだ。

 

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 ここで、韓国が突出してくる。

 …最初、正直、「データの入力ミスじゃない?」と思いました。でも、元データにもわざわざ「Right scale/échelle de droite」と注意書きがしてあったのでまちがいではないのだな、と。

 

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 75歳以上の高齢者では、もうダントツで韓国が多い。韓国社会の問題点として、「高齢者が生きづらい社会」ということは言えそうだ。

 

 ここでは、これらの結果の考察については、これ以上は述べない。

 以上のすべてのデータをながめた上で、「日本は若者の自殺が多い国」なのか、貴方なりの答えを出してほしい。